はじめに
今の時代、ボランティア活動は地域で行うだけではありません。インターネットを利用した「オンライン・ボランティア」が特にコロナ禍以降に注目されています。
特に中学生や高校生にとって、オンライン・ボランティアは将来の進学やキャリアに有利な多くのメリットを提供します。この記事では、在宅で参加できるオンライン・ボランティアの利点と、それがどのように学生の将来に役立つかを詳しく解説します。
1. オンライン・ボランティアとは?
オンライン・ボランティアとは、インターネットを介して自宅からでも参加できるボランティア活動のことを指します。
この形式では、物理的な場所に縛られずに、世界中のプロジェクトに貢献することが可能です。例えば、翻訳作業、データ入力、ウェブサイトの開発、教育支援など、多岐にわたる活動が含まれます。
特に2020-2023に及ぶコロナ禍のロックダウンで、世界中の学生が課外活動を含めた学びの制限を受けたことから、多くがオンラインでもボランティアに参加しました。特に2020年の間にオンラインでのボランティア活動の機会は51%まで増加し、同じ年の夏にはオンラインでのボランティア参加が17%から29%へと増加しました (参照:TeamStage)。
またオンラインボランティアを支援したり、オンラインで若者の進路相談やワークショップを開催しながらその主体的な活動を支援する取り組みをデジタル・ユースワークと言います。
NPO法人Wisaは日本で唯一、デジタルユースワークの専門機関として2009年からオンラインボランティアを推進してきました。
2. オンラインボランティアのメリット
a. 学業との両立がしやすい
オンライン・ボランティアは時間や場所を選ばないため、学校のスケジュールと容易に調整が可能です。授業や試験の準備といった学業を優先しつつ、空いた時間を利用してボランティア活動に参加することができます。
b. 多様なスキルが身につく
デジタルツールの使用法からコミュニケーション能力、プロジェクト管理まで、オンラインでのボランティア活動を通じて、将来の学問や職業に直結する多様なスキルが身につきます。
c. 大学進学のためのアピールポイントに
ボランティア活動は大学入試においても評価の対象となり得ます。特に社会貢献への意識が高い学校では、オンライン・ボランティアを通じて得た経験や成果は、入学審査における大きなプラスポイントとなるでしょう。
d. 地域・国籍を超えたつながりをもった活動ができる
従来のボランティアは、対面で出会える人たちに制限されていました。しかし、オンライン・ボランティアでは世界中の人とともに活動をすることができます。
3. オンライン・ボランティアの始め方
a. 適切なプラットフォームの選定
オンライン・ボランティアに特化したプラットフォームは、まだ日本では誕生していません。2024年4月時点で特におすすめなのは、Activoです。
ただしActivoは、掲載団体が自由に募集情報を投稿・編集できるため、不適切・不誠実な募集情報の掲載に対してリスク対策ができていないことに注意してください。
オンライン・ボランティアを探されている方は、インターネット検索などをしていくつかのボランティア情報プラットフォームを検索してみましょう!
*NPO法人Wisaはオンライン・ボランティアを専門としているNPOですが、2024年時点でプラットフォームの提供はしていません。
b. 目的に合ったプロジェクト選び
自分の興味や将来の目標(就職してみたい仕事)のビジョンセッティングを行ってください。
そのような「自分が修得したいスキル・経験」を軸に、ボランティアを選択することが成功の鍵です。例えば、医療分野に進みたい場合は、健康に関連するデータ分析プロジェクト、語学のスキルを磨きたい場合は国際的な翻訳ボランティアなどに参加するのがいいでしょう。
*Wisaが取り組んでいる翻訳ボランティアについては、こちらのページをご覧ください。
c. 定期的な活動と記録の保持
進学の際にボランティアの経験を証明するためには、「ボランティア証明書」や「推薦書」などを書いてもらえることが明確なボランティアを行う必要があります。
個人としては、参加したプロジェクトの記録を保持することが大切です。活動の時間、内容、得られた成果等を詳細に記録し、ポートフォリオとして整理しておくことをお勧めします。
まとめ
オンライン・ボランティアは、中学生や高校生が在宅でできる有益な活動です。自分の未来に有利なスキルを身につけ、進学のための重要なステップとして利用することができます。
オンライン・ボランティアに取り組む学生を支援することを「デジタル・ユースワーク」と称します。アメリカ・ヨーロッパでは有名となっている概念ですが、日本ではまだまだ知られていません。
今後、日本におけるデジタル・ユースワーク発展していくことが期待されます。
もし興味のある方は、ぜひWisaの無料進路・ボランティア相談(こちら)を利用ください。