大阪市西淀川区佃こども食堂 活動紹介ドキュメントフィルムを公開しました

「ヤングケアラーの孤立・貧困防止を目的としたキャリア支援とピアサポート事業」

目次

― ヤングケアラーの仕事創出と地域支援をつなぐ新しい試み ―

このたび、特定非営利活動法人Wisaでは、
西淀川区「佃こども食堂」の活動を紹介する映像フィルムを制作し、公開いたしました。

■事業の概要

本事業は、赤い羽根おおさか(大阪府共同募金会) 地域の子どもの福祉のための助成事業「ヤングケアラーの孤立・貧困防止を目的としたキャリア支援とピアサポート事業」の成果の一つとして実施されました。本映像は、孤立しがちな若者たちが本事業をきっかけに集い、撮影‐インタビューから動画制作した作品です。地域の子ども支援活動を取材・編集し、社会に届けるプロセスそのものが、若者の社会参加とキャリア形成につながる「仕事」となるよう設計された取り組みです。

  • 参加した若者(担い手) : 13名(大阪市内)

若者たちは、
①相談支援・キャリア学習
②映像制作研修
③地域団体への取材
④映像制作・編集
⑤ピアサポート活動
に段階的に関わりながら、社会参加のステップを積み重ねて地域への参加に至りました。


■ヤングケアラーのための「仕事」をつくる

本プロジェクトでは、
経済的困窮状態にある若者に対し、奨励金を活用した経済支援と併せた役割提供を行いました。

映像制作・取材・編集・相談補助などの活動を、
単なるボランティアではなく、社会的役割と収入機会を兼ねた「仕事」として設計しています。

これにより、

  • 無収入状態の若者の生活支援

  • 社会参加の回復/孤立の防止

  • 社会人スキル獲得・職能開発(映像制作・インタビュー・編集)

  • 地域社会との接点の創出

を同時に実現することを企図しました。


■地域福祉と若者支援の相互作用

今回制作した映像は、
西淀川区の「佃こども食堂」の活動を紹介するものです。ご協力くださいました出演者の皆様、心暖かく迎えてくださり、ありがとうございました。

若者たちは

  • 地域ボランティアの方々へインタビュー

  • 活動の背景や想いを記録

  • 映像として編集・発信

を行い、「支援を受ける側」から「支援を届ける側」へと役割転換する経験を得ました。

このプロセスにより

  • 子ども食堂の社会的認知の向上

  • 地域の寄付・参加の促進

  • 若者の社会参加‐孤立防止と自己効力感の向上

のシナジー効果が同時に生まれました。社会的処方と社会的包摂の両面で、若者支援の意義を込めた事業の実現が叶いました。


■参加者の声(動画制作プロジェクト)

①(高校生・女子/天王寺区学習支援施設参加)
最初はオンラインのチャットだけでの参加で、正直少し不安でした。でも、テキストや音声、ビデオで少しずつ話せるようになって、最後には実際に現地の撮影にも行けました。自分でもここまでできると思っていませんでした。


②(高校生・男子/養護施設出身)
キャリアのオンライン講座で「聞く仕事がある」と知って、動画のインタビューに興味を持ちました。実際に地域の人に話を聞く経験は初めてで、すごく緊張したけど、終わった後は達成感がありました。


③(高校生・女子/動画制作参加)
動画の企画から関われたのがよかったです。どんなテーマで、どんな構成にするかをみんなで話し合った時間が、自分にとっては一番勉強になりました。


④(高校生・男子/ピアサポーター)
オンラインの相談で話を聞く側にも回りながら、撮影にも参加しました。人の話を聞くことと、映像として残すことの両方に関われて、自分の役割が増えた感じがしました。


⑤(20代女性/ヤングケアラー経験者)
家庭の事情で長く外に出られない時期がありましたが、オンラインで少しずつ関係を作れたことで、最終的には鶴橋のMinpackでの編集会議にも参加できました。久しぶりに人と直接会って話すことができてうれしかったです。


⑥(20代男性/映像編集担当)
編集会議で対面で集まったことで、オンラインだけではわからなかったお互いの考えが見えて、作品のクオリティも上がったと思います。チームで作る楽しさを初めて感じました。


⑦(中学生・男子)
最初はビデオをつけるのも苦手でした。でもワークやゲームみたいな形で話す練習ができて、最後はカメラの前で話す人のサポートもできるようになりました。


⑧(中学生・女子)
動画を作る人ってすごい人だと思っていたけど、研修を6回受けていく中で、自分にもできる部分があると分かりました。自信がつきました。


⑨(保護者)
子どもがオンラインの学習会から少しずつ人と関われるようになり、最終的に外に出て撮影に参加したことに驚いています。段階的に関われる仕組みがとても良いと思いました。


⑩(連携施設スタッフ)
オンラインで関係を築き、研修を経て現地取材へとつなげる設計は、支援として非常に効果的でした。若者たちが「支援される側」から「伝える側」へ変わっていく姿が印象的でした。

■寄付者・関係者の皆様へ

本事業は、皆さまのご支援によって実現しました。

映像制作に関わった若者、
取材を受け入れてくださった地域の皆様、
そして活動を支えてくださった寄付者の皆様に、
心より感謝申し上げます。


■今後に向けて

Wisaでは今後も

  • ヤングケアラー支援

  • デジタルユースワーク

  • 地域市民活動の映像化

  • 若者の仕事創出

を統合した取り組みを継続してまいります。

引き続きのご理解・ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。


特定非営利活動法人Wisa 一同

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