「大阪市で生活する外国人のための地域資源マップ(ガイドブック)」ってなぁに?
NPO法人Wisaは、2023年9月より「大阪市で生活する外国人のための地域資源マップ(ガイドブック)作成事業」をスタートしました。2023年11月14日―「外国にルーツがある人々への支援活動応援助成」第4回助成決定し、皆様からの心暖まる寄付をいただくことができました。
大阪市内に住む、外国にルーツのあるご家庭、そしてたくさんの公共相談窓口の協力を得て、Wisaはこの1年間、全力で外国人の生活相談-悩みの実態とその支援ケースについて調査研究してきました。
そうした成果に基づいて、完成したのが今回の「大阪市で生活する外国人のための地域資源マップ(ガイドブック)」です!
どんなガイドブックなの?
このガイドブックは、大阪市内に住む外国人の生活を支援するために作成しました。特に生活のなかで困ったときに、どこにどうやって相談したらいいのかわからない…というときに活用していただきたく思っています。
大阪市内に留学やお仕事の目的で移住した方のなかには、自分たちの国と日本社会の仕組みの違いについて戸惑われる方が多いかもしれません。このガイドブックは、特にそのような方を対象に、日本社会の基本的な仕組みや価値観を理解できるようにチーム一丸で制作してきました。
どうやって作られたの?
日本語教育支援を通じてこれまで当法人が蓄積してきた外国にルーツのある家庭と支援機関のネットワークを活かしながら、大阪市内で外国人支援に役立つ相談窓口及び個別トラブル事例について当事者へ聴き取り調査・インタビュー等を行いました。
特にこれまで連携のあった大阪市内社会福祉協議会(6区)、区役所、子育て支援施設等の担当者の皆様、市民団体などのフォーマルな地域資源に加えて、自助グループ及び外食食材販売店/レストランなどこれまで社会的に注目されてこなかったインフォーマルな地域資源、計121名(ケース)に協力を依頼し独自に調査を行うことができました。
特にタイ(イサーン)/ラオス語をルーツとする調査グループを形成し、調査方法については社会調査の専門的知見を有する識者による講義と支援をグループ単位でいただきました。質問項目を調査票にして回答を回収し、データ解釈に総合的で多角的な視野を踏まえるなどデータ分析の手法についても学習に取り組みました。
調査結果を踏まえて、特に外国人が生活上に困る事例として、①人権のなやみ、②こころのなやみ、③家族のなやみ、④教育(出産-子育て)のなやみ、⑤健康のなやみ、⑥労働(職場)のなやみの6項目に整理。それぞれの項目では、「どのような知識と情報が不足するために外国人が相談窓口へのアクセスできないのか」ということを問い続けました。そして、「こんな知識と情報があれば、相談をしやすくなるのではないか?」ということを徹底的に議論して掲載していきました。
以上の整理した情報に加えて、特に外国人が利用可能な通訳対応などに取り組んでいる公共相談窓口・資源の調査を行い、その窓口の連絡先を整理してガイドブックとして中国語・タイ語・日本語を制作し、本助成で出版することができました。
「地域資源マップ(ガイドブック)」のダウンロード
以下のリンクよりダウンロードください。
日本語版 [PDF]
ラオス(タイ・イサーン)語版 [PDF]
中国語版 [現在、アップロード調整中です]
この事業は三菱財団×中央共同募金会の助成・寄付をいただき実施しています